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ゾンダーコマンド (強制収容所) : ミニ英和和英辞書
ゾンダーコマンド (強制収容所)[ところ, どころ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [きょう]
  1. (n-suf) a little over 2. a little more than
強制 : [きょうせい]
  1. (n,vs) obligation 2. coercion 3. compulsion 4. enforcement 
強制収容 : [きょうせいしゅうよう]
 (n) enforced relocation
強制収容所 : [きょうせいしゅうようじょ]
 (n) concentration camp
: [せい]
  1. (n,n-suf,vs) system 2. organization 3. organisation 4. imperial command 5. laws 6. regulation 7. control 8. government 9. suppression 10. restraint 1 1. holding back 12. establishment 1
収容 : [しゅうよう]
  1. (n,vs) (1) accommodation 2. reception 3. housing 4. (2) seating 5. (3) custody 6. (4) admission 7. (5) entering (in a dictionary) 
収容所 : [しゅうようじょ]
 【名詞】 1. home 2. asylum 3. camp 
: [ところ, どころ]
 (suf) place

ゾンダーコマンド (強制収容所) : ウィキペディア日本語版
ゾンダーコマンド (強制収容所)[ところ, どころ]

強制収容所におけるゾンダーコマンド(Sonderkommando)は、第二次世界大戦中にナチス・ドイツが強制収容所内の囚人によって組織した労務部隊である。
ゾンダーコマンドという用語はドイツ語で「特殊部隊」を意味し、第二次世界大戦中には親衛隊(SS)および国防軍が指揮する様々な部隊の名称として使われた。ただし、それらの部隊と本項で解説する部隊は全く性質が異なるため、注意を要する。 
== 仕事内容・収容所生活・死 ==

部隊にいた囚人のほとんどはユダヤ人で、多くの場合、囚人達は収容所に連れて来られた時にナチスによりその仕事に就くように強制され、死を恐れて指示に従うことになる〔Friedländer (2009). Nazi Germany and the Jews, 1933-1945, pp. 355-356.〕。主な仕事はガス室などで殺されたユダヤ人の死体処理である〔Sofsky 1996, p. 267.〕。彼らはユダヤ人の殺傷には直接関わっておらず、その仕事自体はナチスの人間がおこなっていた。また、どのような仕事をするのか事前に知らされることはない。悲惨なことに、囚人の中には作業中に自分の家族の遺体を見つけ、それを処理しなければいけないという残酷な場面に直面することもあった〔Sofsky 1996, p. 269〕。自殺をする以外にこの仕事を辞める、または拒否する方法はなかった〔Sofsky 1996, p. 271〕。
収容所の場所にもよるが、ゾンダーコマンドは「ユダヤ人労働者 (Arbeitsjuden)」を遠回しに表現する言葉として使われることもあった〔Sofsky 1996, p. 283〕。また、「助手 (Hilflinge)」と呼ばれることもあった〔Michael & Doerr (2002). Nazi-Deutsch/Nazi-German: An English Lexicon of the Language of the Third Reich, p. 209.〕。
ポーランドのビルケナウ強制収容所では1943年までに400人ものソンダーコマンドが存在しており、1944年にハンガリーのユダヤ人が大量に収容されるようになってからは、その膨大な数の死体処理のために900人にものぼるゾンダーコマンドがいたとされる〔Wachsmann & Caplan, eds. (2010) Concentration Camps in Nazi Germany: The New Histories, p. 73.〕。
ナチスは死体処理を行うことができるゾンダーコマンドの囚人を必要としていため、彼らは他の囚人よりも比較的ましな生活環境にいたとされる〔Sofsky 1996, p. 271-273〕。彼らは他の囚人とは異なるバラックに住み、ガス室に送られた人たちから没収した煙草や薬、食べ物を手に入れることができた。また、その他の囚人とは異なり、収容所の兵士や監視員から無差別に殺される心配もなかった。ゾンダーコマンドの囚人たちの命や必要性は、彼らがどれだけ効率的に死体処理を行うことができるかによって決められていた。それにより、ゾンダーコマンドの囚人は他の囚人よりも比較的長く生き延びることができたが、戦後まで生き残ることができた者はあまり多くなかった。
ゾンダーコマンドはその仕事内容から、ナチス・ドイツの大量虐殺を認識しているため「Geheimnisträger (秘密保持者) 」とされており、ガス室に送られるユダヤ人以外の囚人達からは隔離されていた〔Greif (2005). We Wept Without Tears: Interviews with Jewish Survivors of the Auschwitz Sonderkommando, p. 4.〕。また、外部への情報漏えいを防ぐため、ゾンダーコマンドの囚人はほとんどが3か月から長くて1年以内にガス室に送られて殺され、新しく連れてこられたユダヤ人が代わりとなっていった。特別な技術があれば、他の囚人より長く生き延びることができる可能性もあった〔Greif (2005). We Wept Without Tears: Interviews with Jewish Survivors of the Auschwitz Sonderkommando, p. 327.〕。新人ゾンダーコマンドの初仕事は、彼らの前にこの仕事を行っていた囚人たちの死体処理である。ゾンダーコマンド結成後、収容所解放までに14サイクルもの入れ替えがあったとされる〔Dr. Miklos Nyiszli (1993). Auschwitz: A Doctor's Eyewitness Account. Arcade Publishing. ISBN 1-55970-202-8.〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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